戯術者の日記

で。
原作があるものを映画化するとエピソードがはしょられるのはよくある話だけど、これは…イケてねー。

なんでライトはなんでレイの尾行に気付けた? つーかどうやって尾行をケータイで撮影できた? (レイの尾行が下手すぎなだけか?)
なんで南空はバスジャックを偶然と思わない? (コンビニ強盗がないからこじ付け度が…)
なんでLはライトの高い能力を理由に捜査本部に歓迎できる? (「ライト君、監視カメラに気付いてましたね」というアピールはともかくほかの捜査本部の人間への建前は?)
なんで捜査本部はライトが留守中部屋に誰か入ってないかチェックしてるか判断できた? (ダミーの紙がない)

つーか南空、「偽名だから」とか言わんでいい。
つーかレイの苗字…
つーか、レイの尾行担当がライト → レイはライトを疑っている → レイが死んだ → ライトはキラ、ありえんだろ。つかその流れで「やはりキラは夜神月…」って…L、本気か?
みんなお互いに「私は貴方を疑っています」アピールしすぎ…

あー、そういや、ライトの一人称が一部「俺」になってたな。
「じゃあお前には俺の寿命も、あの男の名前も見えてるんだな」
わざとだとするとその意図は?

私は彼がキラだと信じられませんでした。この映画で殺害されたものは今までの犠牲者とは異質だとは感じませんでしたか?
多くの殺害対象が"犯罪者"でなく"容疑者"であるということだけじゃない。詩織のように"犯罪者"でも"容疑者"でも"キラの脅威"でもない者。おかしいと思いませんか?
本物のキラならそんな人間でやってみせる必要はまったくないし考えもしない。いつも裁いてきた凶悪犯を裁かずにおきここぞというときに殺害する。その方がキラとしての信憑性もはるかに高い。
大体やり方が気に入らない…キラらしくない…。レイの名前を得た後の描写にしても酷すぎる。普通なら"なぜ自分に尾行が付いているか"を熟考し、"父が捜査本部の上位にいるからその周りから調べている""複数人の尾行者が居る"程度は考慮し、名前を得た後にそれを考え"どうやって尾行者を消すかを悩む"などしない。これは計算とかそれ以前の問題です。
第5のキラが存在するとすれば、キラよりはるかに頭が悪くいい加減です。アルタ前みたいな人ごみの中でノートが他人に接触しリュークの姿が見られる可能性すら考えてなかったかもしれません。

ライトとLのキャスティングはなんの問題ない…というかベストなんだけどねぇ。「計算高い頭脳戦」というデスノートの売りが完全に欠如しとる…登場人物の「心の声」をほとんど描写してないのが諸悪の根源。南空ナオミが "ただの馬鹿女" なのもかなり萎えるが。
CMとか特番を見る限りでは大人気の話題作のように宣伝されてるけど本当か? 原作ファンは納得してんのか?? こんな駄作でキラの品位を落として許されると思ってるのか?＞監督他スタッフ一同
原作が "Thus concludes this story of DEATH NOTE." で締まってんだから、別のノートの話とかにした方がよかったんじゃねーのー?
(あ、でも、"野ブタ。をプロデュース"好きとしては、ミサのキャスティングはちょっと…)

隣人が見逃してたのでさっそくDigaの録画をDVDへコピー。
それだけじゃつまんなかったので、Dell PC のDVDオーサリングソフトを使って、メニュー背景をgoogleでイメージ検索して出てきた画像にしてCMを全部抜いて差し出した。

後編はテレビ待ち…が…ま